株式会社NOTE人吉球磨
代表取締役
人吉市農泊推進協議会
村口 隆
人吉球磨地方には、昔ながらの原風景が数多く残されています。「ここには何もなか」「こぎゃんところに人は来んばい」。
地元でそういう言葉をよく聞きますが、本当にそうでしょうか?
人吉球磨には日本遺産に認定された相良藩700年の歴史があり、全国の鉄道ファンに愛される肥薩線が走っています。沿線には多くの古民家が残っています。家のそばに田んぼや畑があり、家族や知りあいが作ったお米や野菜を食べ、夏は川で遊んで魚を釣り、深い霧に包まれる冬は球磨焼酎のお湯割りで温まる。あたりまえの暮らしや文化は、長い歳月をかけてはぐくまれた本当の豊かさの象徴で、原風景こそが大切な資源です。
2017年5月、人吉球磨を愛する仲間とともに株式会社NOTE人吉球磨を設立しました。
「田舎だから何もない」ではなく、人吉球磨にある原風景の価値を尊重し、磨きをかけて後世につなぐことが私たちの使命だと考えています。今あるものを壊したらもう作ることはできません。それらをうまく活用できていない現実もあります。地域の資源を受け継ぎ、光をあてるのもすべては「人」なのだと。
私たちはこれから株式会社NOTE(兵庫県丹波篠山)や株式会社CLASSIC RAILWAY HOTELと連携し、人吉球磨だからできる古民家再生の町づくりに取り組みます。
できない理由を並べるよりも、私たちはできることを実行していきます。難しいといわれる課題に最初に挑んで成功事例ができれば、その先には新たな道がひらけると思います。